お子さんのしつけって、加減が難しいと思ったことはありませんか?
甘やかしちゃいけないとは思うけど、甘えを受け入れることも大切だとも聞くし…
そもそも甘えを受け入れることと、甘やかすってどう違うの?
そう思っているママもいるかもしれませんね。
「甘えさせる」と「甘やかす」は全く違う意味なんですよ。
子どもの甘えについてお伝えしていきたいと思います!
甘えるさせるは子ども、甘やかすは親の目線で考える
甘えさせると甘やかすの違いについて考える時に、甘えさせるは子どもの目線、甘やかすは親の目線で考えると分かりやすくなります。
「甘えさせる」は、子どもが親の愛情を求めてしていることを認めるということです。
自分のことを見てほしいとか、話を聞いてほしい、ママと一緒に遊びたい、抱っこしてほしい、自分でうまくできないことを手伝ってほしい、そういう気持ちを受け入れてあげることです。
こういう甘えの気持ちを受け入れて甘えさせることは、子どもの心の発達において、とても大切なことなんですよ。
一方「甘やかす」というのは、パパやママ、おじいちゃん、おばあちゃんなどの大人側が、子どもにとって必要のない手助けをしたり、子どもの物への欲求などを制限なく与えることです。
こちらは子どもの成長にとっては、あまり良くないことですよね。
子ども側が愛情を求めているのか、大人側が過剰に与えすぎているのかを考えると、区別しやすいですね。
甘えることで情緒が安定する
小さい子どもはみんな、お母さんのことが大好きです。
たくさん抱っこやおんぶをしてほしいし、甘えたいと思っています。
甘えて、その甘えを受け入れてもらうと、心が満たされて情緒が安定します。
それに愛着という特定の人との心の結びつきや絆をしっかりとつくることで、人間の発達に必要なことをたくさん得ています。
例えば、人への基本的な信頼感を得ることができて、人のことを信じることができるようになります。
この信頼感を小さいうちに学んで得ていないと、大きくなってから人と関わることに不安や恐怖を感じるようになってしまいます。
子どもは、相手を信頼しているからこそ、甘えることができます。
そして、甘えを受け止めてもらうことで、自分は大切にされていて愛されているという安心感と、自信を持つことができます。
赤ちゃんや小さい子どもが、自分の存在価値や自尊心を満たすためにしている行動が甘えるということで、親がそれを認めることが甘えさせるということです。
十分に甘えさせてもらえると、子どもは時期がくると、親からしっかりと自立していくことができます。
反対に子どもの甘えを親が受け止めなかったり、甘えが満たされていないと、子どもは親から拒絶されたと感じて不安になり、自分には価値がないと感じて自己肯定感が下がってしまいます。
自己肯定感が高いと、何かに失敗しても、必要以上に自分を責めたりすることもなくて、また頑張ってみようと思えたり、自分の短所も素直に見せることができたり、人に助けを求めることもできます。
でも自己肯定感が低いと、自分は何をやってもどうせダメだと無意識に思ってしまいます。
不安を抱えているので、人の言動が気になったり、周りに対しての不信感にもなり、感情的になったり自分を守るために攻撃的になって、人とのトラブルも起こしやすくなります。
親の愛情を求めてしている行為の甘えを受け入れて、十分に甘えさせてあげることは、子どもの成長や心の発達にとって必要なことで、子育てではとても大切なことです。
子どもは甘えさせてもらうことで親を信頼し、親は甘えられることで子どものことをさらに可愛いと感じて、お互いの心の絆が深まっていきます。
甘やかして育てるとどうなる?
甘やかすとは、子供ができることを先回りしてなんでも親がやってしまう過干渉や、危ないからと言って子どもにさせようとしない過保護も、甘やかしているということになります。
それをしてしまうと、いろんなことを体験して、その体験から子どもが成長していく機会を、奪ってしまうことになります。
それに本当に必要ではない物を与えたり、ぐずったり暴れればなんでも買ってもらえて、子どもが間違った学習をしてしまうと、子どもはどうなるでしょうか?
我慢をしたり、今持っている物で工夫する力や、物やお金を大切にする気持ちは育つでしょうか?
大きくなってからも、自分の思い通りにならない時には、わがままを通して泣いたり怒ったりした態度をとれば、なんとかなると無意識に思ってしまうかもしれません。
必要なことを学べなければ、親からの自立もできなくなってしまいますね。
子どもがわがままを言う時はどうする?
もし子どもがわがままなことを言ったりするときには、頭ごなしに叱ったりするのではなくて、なぜそれができないのかをしっかりと伝えてあげましょう。
周りが迷惑しているとか、ママはどういう気持ちだとか、今はできないけど、いつどういう状況ならできるとか、子どもが理解できるように、ママ自身が落ち着いて話して聞かせます。
話して聞かせても、その時には子どもが暴れたり泣いたりして、その言葉を受け入れられないかもしれません。
その時に子どもが受け入れられなかったとしても、毎回話して聞かせます。
「やりたかったんだね」「ほしかったんだね」「食べたかったんだね」「まだ遊びたかったね」
子どもの気持ちを1度受け止めた上で、甘やかすのではなく、できないことはできないと、理由と共にはっきり伝えたり、子どもがやるべきことは自分でさせたりすることが大切です。
でも、いつも子どもに自分でさせていることを、子どもが疲れている時や、体調が優れないときにも「甘やかしてはいけないから!」と無理に自分でさせるのはどうでしょうか?
大人だって、疲れている時や体調が悪いときに、無理をさせられるのは嫌ですよね。
そういう時には、状況に応じて「今日はいっぱいお出かけして疲れたから、ママがやってあげるね。」「今日は手伝ってあげるから、風邪が治ったら自分でやってみようね。」と臨機応変に対応することも必要です。
そうすることで子どもは「ママは自分の気持ちを分かってくれている」「自分は大切にされている」と思い、愛情を感じます。
子育てノウハウの言葉だけにしばられず、一番は目の前の我が子の気持ちに寄り添って、対応を考えてみてくださいね。
まとめ
親に甘えを受け入れられなかった子どもは、愛情を感じられずに育ち、情緒が不安定になってしまいます。
甘やかすのではなくて、甘えて良いときには、たくさんスキンシップをとって、甘えさせてあげることが大切です。
子どもからの、安心したり情緒を安定させるためにしている欲求に対しては、気持ちを理解し認めてあげて、ぜひすぐにこたえてあげてくださいね!
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