ベビーサインはいつからどう教える?その効果は?

親子の手 愛着

ベビーサインという言葉を聞いたことはありますか?

ベビーサインは、まだおしゃべりができない赤ちゃんが使う手話のことです。

保育士の私も、自分の子どもたちには本で学んで、このベビーサインを自分なりに取り入れてきました。

実際にやってみた感想と、期待できる効果についてお伝えしていきたいと思います。

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ベビーサインとは?

両親と手を繋ぐ赤ちゃん

ベビーサインとは、手話のように赤ちゃんと手でお話をすることです。

「まだしゃべれない赤ちゃんと、会話をするなんてできるの?」と思う人もいるかもしれませんね。

胎内記憶の研究では、まだお腹の中にいる状態の胎児とも、会話をすることは可能だと言われています。

一般的にはそのようなことは、胎教などと言われることもありますね。

赤ちゃんはどんなに小さくても感情があって、ママに何かを伝えようとしています

でも言葉を話すためには、口の機能が少しずつ発達して、話す練習も重ねていかないと、体の機能的に話すことはできません。

赤ちゃんに話したいことがたくさんあったとしても、まずは口の機能が発達して、さらに練習を重ねていってからでないと、実際に話すことはできないんです。

その肉体の機能の発達が追いつくまでの期間に、とても役に立つのがこのベビーサインです。

ベビーサインは、赤ちゃんが伝えたいことを、ママに手の動きで伝えることができます。

体の機能的に口を使って言葉を話すよりも、赤ちゃんにとっては手を動かす方が、簡単に早い月齢のうちからできます。

そのため、子育てにベビーサインを取り入れると「赤ちゃんが一体何を言いたくて泣いているのか分からない」という、ママが困る状況を減らすことができます。

それって忙しい子育てにおいては、とても大きい差ですよね。

ベビーサインの教え方は?

母子

ベビーサインは生まれて言葉を話し始めるまでの間に、いつから教え始めても大丈夫です。

お母さんが赤ちゃんに話しかけるときに、言葉と一緒にベビーサインを見せて、様々な言葉をどんどんインプットしてあげましょう。

ただ言葉を話し始めるのには、口の機能の発達が必要なように、手を動かして伝えるという行動ができるまでは発達していないと、赤ちゃん側からのベビーサインは返ってきません。

そのためあまり早くから始めて、赤ちゃんからのベビーサインがなかなか返ってこないと、お母さんの気持ち的に、自分からの一方通行だけになるため、途中で挫折してしまうことがあります。

その心配がなければ、生まれてすぐからでも取り組むことができます。

赤ちゃんからベビーサインは返ってこなくても、赤ちゃんの脳の中には、どんどん新しい言葉とベビーサインがインプットされていきます。

一般的には6ヶ月頃から始め、遅く始めるほど赤ちゃん自身が発達してきているので、赤ちゃんからのベビーサインがアウトプットされるまでの期間が短くなる場合が多いようです。

1番接することの多いお母さんが、毎日のお世話の中でベビーサインを取り入れていくことが効果的ですが、さらに効果的なのが、お父さんや兄、姉などの家族も一緒に取り組むことです。

特に上の子のお兄ちゃんやお姉ちゃんがいる場合は、一生懸命赤ちゃんに教えようとしてくれる場合があり、そのような時には赤ちゃんも、どんどん吸収し覚えていきます。

本やベビーサイン教室で学んだ資料などがあればコピーして壁に貼り、家族みんなで見て覚えられるようにしてもいいですね。

私の場合は、使っているベビーサインのポーズの絵を描いて実家にも貼り、おじいちゃんおばあちゃんにも、無理のない範囲で楽しみながら取り組んでもらいました。

面白がってベビーサインで会話してくれることもありましたよ。

そのように家族にも楽しんで協力してもらえると、より効果が増していいですね。

ベビーサインの効果は?

一般的に言われているベビーサインの効果について、私の体験や感想も合わせていくつかご紹介します。

子どもの要求がすぐ分かり子育てが楽になる

ベビーサインを取り入れると「赤ちゃんが何を伝えたくて泣いているのかが分からない」という、子育てでよく起こりがちな、ママが困る状況を減らすことができます。

私もやってみて、これはとても効果を実感したところです。

しゃべれなくても子どもが何を欲しているのか、何をしてほしいのかが、ベビーサインを見れば一目で分かるので、子育てがその分楽になります。

例えば、ビスケットをもっとほしい時に「もっと」のベビーサインで教えてくれると、すぐにおかわりをあげることができます。

また、のどが渇いた時に「飲み物を飲む」のベビーサインをしていれば、水を飲みたいということがすぐに理解できます。

子ども側も、このベビーサインをすればママに分かってもらえるということを学習しているので、泣いたり大声をあげたりせずに、自分からすぐにベビーサインを使って伝えてくれます。

「このベビーサインがあったらもっと便利だな」と思うものを、その都度少しずつ増やしていけるといいですね。

特に毎日の生活や習慣に密接に関わりのある言葉は、使えるととても便利です。

コミュニケーションと愛情の絆が深まる

赤ちゃんの手

ベビーサインを使うと、まだおしゃべりができない赤ちゃんとも、意思の疎通ができるようになるので、母子のコミュニケーションが深まり、それによって愛情の絆も深まります。

これは、ベビーサインを使うことで得られる、とても大切な効果です。

私は初めて子どもからベビーサインで返事が返ってきたとき「初めてコミュニケーションができた!」と感激して一人で泣きました。

特に一人目の初めての子育てを精一杯頑張っているお母さんにとっては、自分の子どもと言葉はしゃべれなくても、意思の疎通ができるというという体験はとても嬉しいものです。

ベビーサインを使うことによって、子どもはおしゃべりができるようになる前から、周囲の人とのコミュニケーションの方法をどんどん学び、経験を重ねていくことができます。

そして親子がお互いによく理解し合えることで、愛情の絆もより深まっていきます。

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子どもの自己効力感が高まる

ハイハイする赤ちゃん

子どもにとっては自分が何かをすることで相手に影響を与えることができるという、自己効力感を高めることにもつながります。

自己効力感は「自分ならできる」「きっとうまくいく」という感覚のことです。

これもベビーサインがもたらす、とても大切な効果です。

自分が必死に訴えているのに、親に理解してもらえない体験が続くと、子どもは「自分は何をしても理解してもらえない」「自分が頑張っても無理だ」と間違えた学習をしてしまいます。

その感覚を身につけてしまうと、その後の人生において良くない影響を及ぼします。

子どもの気持ちや伝えたいことを受け取って、親もしっかりと反応を返すというキャッチボールが大切です。

ベビーサインは月齢が小さいうちからそれができるので、とてもおすすめですよ。

子どもの語彙量が増える

ベビーヨガ

母子の愛情の絆が深まる、子どもの自己効力感が高まる、というだけでもとても重要なことですが、その他にもベビーサインによって得られる効果があります。

それは子どもが生後の小さいうちから、周りの大人にたくさんの言葉をかけてもらい、ベビーサインを赤ちゃん自身が使っていく中で、子供の語彙量が増えるということです。

ベビーサインを使っていた子どもは、そうでない子どもよりも知っている語彙量が多くなる傾向があり、知能の発達が進みます。

これもとても大きな効果だと思います。

私は自分の子どもに語彙量を増やすという目的で、ベビーサインの他にも、寝かしつけの時には子守歌を寝るまで歌い続けるなど、意図的に取り組んできました。

いろいろ複合的にやっていたので、どれか一つだけの効果というわけではありませんが、実際にベビーサインを使ってきた私の長男は、小さい頃から語彙量が多い子どもだと感じていました。

保育士を長くしてきましたから、大体その年齢のお子さんの発達というのはとらえているのですが、比較するとうちの子は言葉が多いと感じていたんです。

この語彙量は脳の回路の量と比例しているようにも思いますし、言葉は全ての基本になります。

例えば学童期になって学習面で何かの問題を解くにしても、その問題文は日本語であり、それの読解力にもつながってきます。

小さい頃、語彙量が多いと感じていた私の長男は、今では中学生になり、中間テストや期末テストでは学年一位の成績をとっています。

このことからも、小さい頃から言葉のインプットを増やして語彙量を増やすということは、その後の脳の発達にも大きく影響し、とても重要なポイントの一つなのではないかと思っています。

わがやでよく使ったベビーサイン

ヒヨコ

私は自分のストレスにならないように、自分のできる範囲で無理なくベビーサインを取り入れました。

本にはたくさんのベビーサインが載っていましたが、とても全部は覚えられませんし、取り入れられませんでした。

その本の中から「これを知っていたら赤ちゃんもいいだろうな」「私自身も毎日の子育てが楽になりそうだな」と思うものを厳選しました。

その中でも、圧倒的に使う頻度が子供も私も多かったのが「おっぱい」「もっと」でした。

おっぱいは片手をグーパーさせて、にぎにぎするポーズです。

もっとは指先を軽くすぼめた両方の手を、胸の前で触れ合わせるポーズです。

他にも大きくなっていくごとに「ねんね」「おしまい」「飲み物を飲む」「絵本」など、使う回数が多いベビーサインが増えていきました。

でも「おっぱい」と「もっと」は、最初から最後まで使う頻度が圧倒的に高かったです。

完全母乳で、一歳半で断乳するまでの間に「おっぱい」のベビーサインはずっと使っていました。

「もっと」は様々な場面で使えるので、とても便利なベビーサインです。

もっと食べたい、もっと遊びたい、もっと絵本を見たいなど、子供の方から要求を伝える時によく使ってくれていました。

まとめ

真面目なお母さんは「ベビーサインを教えなくちゃ!」「覚えさせなくちゃ!」と頑張ってしまうかもしれませんが、ストレスになってしまうのでは逆効果です。

無理のない範囲で楽しみながら、赤ちゃんとコミュニケーションをとってみてくださいね!

そして、ずっと使ってきたベビーサインも、子供が成長して言葉を話せるようになってくると、それと共にだんだん使われなくなっていきます。

今までずっと使ってきた可愛いベビーサインのポーズが見られなくなっていくのは、少しさびしいですが、これも嬉しい子供の成長です。

成長の過程を大切に味わっていってくださいね。

母子の愛情の絆が深まり、ママのストレスも減って、賢い子になるベビーサインで、子育てを楽しんでいきましょう!

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れっきー

子育てライフアドバイザーとして個別相談や情報発信を行ったり、宮城県で子育てサロン「ピヨピヨサロン」を運営しています。

保育士として、19年の公立保育所の勤務経験があります。

自分の子育てには、保育士経験だけでなく、心理学やスピリチュアルの学びも取り入れています。

わがやの子育てについての考え方や実践を、ぜひ参考にしてみてくださいね☆

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