子育て中のママは、子ども思いの熱心なママほど、我が子の成長にとって役立つ情報を、いつもアンテナを張って求めているかもしれませんね。
子育てに役立つ情報は、世の中にたくさんあります。
でもいろいろな情報を求める前に、一番最初におさえておきたい心理学的なポイントがあります。
子どもの性格や人格形成、そして子どもの一生をも左右する、大切なポイントです。
子育てをしていく上で、お母さんたちにぜひ最初におさえてほしい、子育ての根底の部分になる大切な考え方、心理学的ポイントについて分かりやすくお伝えします!
心理学を考える上で必須の2つのこと
子育てで重要な心理学的ポイントのお話の前に、心理学について触れるうえで、まずはお母さんにぜひおさえていただきたい、必須の2つのことについてお伝えします。
お母さんの存在は、子どもへの影響力がとても大きいので、ぜひこれを最初におさえてみてくださいね。
それは次の2つです。
「人はいつからでも変われる」
「人は幸せになるために生まれてきた」
これは、心理学を考える上で、ぜひおさえていただきたいことです。
中にはこの2つのことを聞いても、全くピンとこなかったり、そんなことがあるわけがないと否定したくなる人もいるでしょう。
でも子どものより良い人生のために重要な、心理学の世界を読み解くのならば、この2つはぜひおさえていただきたいことです。
あなたがたとえ今、どんなに苦しい状況や、悲しみの中にいる状況であったとしても、人はいつからでも変わることができます。
ただし、この「人」とは、他人のことをさすのではありません。
「人はいつからでも変われる」というこの「人」とは、他人のことではなくて、自分自身のことです。
人は自分で変わると思わなければ、決して変わることはありません。
だから他人をどうにか変えようと思っても、その人自身が変わろうと思わなければ、変わらないんです。
自分が「変わりたい」「変われる」そう思えば、人はいつからでも遅いということはなく、変わっていくことができます。
ここで注意しなければならないことは、反対に自分自身が「私は変われる」と思わなければ、決して変わることはないということです。
「私は変われる」と変わることを自分自身に許可していなければ、決して変わることはありません。
だから、さっきの
「人はいつからでも変われる」
「人は幸せになるために生まれてきた」
この2つがすぐには信じられなかったり、受け入れられなかったとしても、決して拒否だけはしないでください。
心理学でいう無意識の領域が影響して、良い方向に変われなくなってしまいますし、いつまでたっても幸せにはなれなくなってしまいます。
自分でそうならないと、無意識に決めているからです。
この無意識の領域や潜在意識の影響は、思っている以上に大きく、私たちの人生全てに影響しています。
あなたは幸せになるために生まれてきました。
すぐには受け入れられなくても、決して拒否はせず「そうなんだ」とただ受け止めたり、「今はそうは思えないけど、そういうこともあるのかもしれない」と受け止めてみてください。
まずはこの2つをすぐには難しくても、意識して思い込んでみてくださいね!
まずはお母さん自身の状態を見直す
次に、お母さん自身の状態や在り方が、子どもの成長にはダイレクトに影響するということを知ってください。
私は長く保育士をしてきた中で、たくさんのお子さんやご家庭と、関わらせていただきました。
その中で、仕事で忙しかったり、ストレスを抱えていたり、お母さんの状態がお子さんの保育所での様子にも影響するということをたくさん見てきました。
お母さんが大きなストレスを抱えていると、子どもも保育所で落ち着かなかったりイライラしたり、反対にお母さんや家庭環境が落ち着くと、子どもも落ち着いていきます。
お母さんの口調がそのまま子どもにもうつっていたり、子どもはお母さんの状態や普段の在り方の影響を大きく受けます。
「子どものため」と願うのなら、まずはお母さん自身が、自分の生活や心の状態を整えていくことが大切です。
子どものために具体的な何かをするよりも、お母さん自身をまず整える方が、子どもにとっては良い影響があるほどです。
忙しい毎日の中でも、ほんの少しでも数分でもいいから「子どものために、ママ自身の心や体のケア」はできていますか?
できるところから、すぐにはできなくても、まずは意識してみるところから、1つずつ始めてみてくださいね。
性格や人格形成に影響する「生き方のマイルール」
子どもは、何でもどんどん吸収していきますよね。
物事の捉え方や、考え方、価値観などは、家庭の中で両親から、誰でもある意味すり込まれながら成長していきます。
家庭が違えば、考え方や価値観も驚くほど大きく違っていたりします。
県民性で違うこともあるし、国で考えると、本当に価値観というのは大きく違いますよね。
その育つ家庭環境の中で、子どもは自分自身の性格や人格を形成していきます。
小さい子どもは、親に面倒を見てもらわなければ、生きてはいけません。
そのため、家族の中で「生き延びるため」「愛されるため」に、いろんな「生き方のルール」を誰でも身につけていきます。
例えば、いつもお母さんは機嫌が良い時でないと、食事を作ってくれないとします。
そうすると子どもは、生き延びるために、必死でお母さんのご機嫌をとろうとします。
そうやって子供時代を過ごした子供は、ご機嫌取りをしないと自分は生きてはいけないと学んでいるため、大人になっても無意識に人の機嫌をとろうとします。
自分の気持ちを犠牲にして、神経をすり減らして、周りのご機嫌取りばかりしてしまうんです。
でも、これは無意識にやってしまうので、自分ではなかなかどうすることもできません。
心理学的なセッションをしてみると、実は幼少期に自分で身につけたこの「生き方のルール」が影響して、起こっていることが分かります。
このように、人は誰でも小さい頃に身につけた、生き方のマイルールを持っています。
持っていない人はいなくて、実は誰でも数え切れないくらいたくさんのマイルールを持っているんですよ。
例えば「私は長女だから、何でも我慢しなくちゃいけない」「長女だから、いつでも弟や妹の面倒をみないといけない」無意識にそう思って生きてきた人はいませんか?
本当は長女だからといって、何でも我慢しなくてもいいし、いつでも弟や妹の面倒をみなくてもいいんです。
このいろんな生き方のルールが大きく影響して、子供の性格や人格はつくられていきます。
そしてそれが大人になってからも、その子の人生に大きく影響していきます。
多くの場合は、無意識の領域に追いやられているので、自分では気付かずに、無意識の行き方のマイルールに従って、小さなことから大きなことまで日々物事を選択し、人生を生きています。
この生き方のマイルールは、子供の頃にはその家庭の中で生きるために、必要だったから身につけたものです。
でも大人になると、その幼少期に必要だった生き方のマイルールは、必要ではなくなります。
本当なら、そのルールは手放して生きていけばいいんですけど、大人になるまでに根強い無意識の思い込みになってしまっているので、多くの場合は手放せませんし、気付くことさえありません。
何かその思い込みを覆すような、大きなインパクトのある出来事があったり、悩み事があって心理学のセッションを受けるなどしないと、なかなか自分では気付かなかったり変えられない領域です。
その無意識の思い込みによって、多くの人は大人になってから、たくさんの悩みを抱えることになります。
あなたも自分では解消できない悩みや、困りごとはないですか?
あがり症だったり、心配性、完璧主義、人と関わるのが苦手、人の目が気になる、人に頼れず頑張りすぎてしまう、自分に自信が持てない、キレやすい、親離れができない、摂食障害、不定愁訴の症状が常にある…
それから、いつも繰り返して、失敗してしまうようなパターンはないですか?
恋人といつも良い関係まではいくけど、毎回結婚にはふみきれない。
努力して頑張るけど、どうしても最後まで達成できない。
人前に立つと、いつも頭が真っ白になって失敗する。
それらを紐解いていくと、多くの場合は幼少期にその原因が見つかります。
「そんな症状も、子どもの頃に原因が?」と驚くかもしれませんね。
でも、小さい頃に身につけた思い込みを、大人になってからもずっと、無意識に自分の中で採用し続けているために、引き起こしているものです。
だから、子どもに幸せな人生を歩んでいってほしかったら、この心理学的な視点を考えないわけにはいきません。
無意識の思い込みができる3つの要因
子どもの頃に、無意識の思い込みや固定観念ができるのには、3つの要因が大きく関係しています。
強い感情をともなう経験
例えば恐怖心や、悲しみなど子どもにとって強い感情をともなう経験をすると、それを避けるために必要なマイルールや思い込みがつくられます。
それは自分自身の心を守るために、その時には必要でつくられた思い込みです。
強い影響力を持つ人(主に両親)の言動
子どもにとって、強い影響力があるのは、一番は両親です。
両親に言われたことやされたこと、両親が言っていたことやしていたことなどによって、その家族や環境の中で「生き延びるため」「愛されるため」にマイルールや思い込みがつくられます。
周りから見たらおかしなことだとしても、その子どもにとっては切実で、子どもが持つ限られた知識と経験に基づいて、必要があってつくられたものです。
繰り返し
その体験が何度も繰り返されることで、少しずつその子どもにとっての、マイルールや思い込みになっていきます。
少しずつ強化されていって、やがてそれは強いマイルールや思い込み、固定観念、信念になっていきます。
まとめ
心理学を考える上でおさえておきたい2つのことは「人はいつからでも変われる」「人は幸せになるために生まれてきた」ということです。
そしてお母さん自身の状態や在り方が、子どもの成長や人格形成にはダイレクトに影響すること。
そのため「お母さん自身の心身の状態をまずは見直す」ということをお伝えしました。
私たちは小さい頃の家族や家庭環境によって、様々な価値観がすり込まれています。
そして子どもの頃の強い感情をともなう経験や、強い影響力を持つ両親の言動、繰り返しによって、マイルールや思い込みがつくられます。
それが子どもの性格や人格形成にも影響し、そしてやがてはその子の人生にも大きく影響していきます。
子育てでは子どもへの、私たち親の毎日の関わり方がとても大切なのだということを、ぜひ知ってくださいね!
コメント